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業務フロー図の作成ツール比較|draw.io・Mermaid・Miro

業務フロー図の作成ツールを「AIにたたき台を吐かせて人が直す」前提で比較。Mermaid・draw.io・Miroの違いを、AIとの往復・共同編集・保存形式で整理し、Access移行の現状把握でどう使い分けるかまで解説します。テキストで図を書けるMermaidがAIと相性の良い理由も紹介。

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結論:AIに下書きを吐かせるなら、まずMermaidを試す

業務フロー図の作成ツールは数多くありますが、「AIにたたき台を作らせて人が直す」という前提で選ぶなら、候補はぐっと絞れます。図をテキストで表現できるツールほど、AIとの往復が速くなるからです。その代表がMermaidです。まずMermaidでAIに骨組みを吐かせ、清書や自由なレイアウトが要るところはdraw.io、複数人で同時に描くならMiro——という使い分けが実用的です。

この記事では、定番の3ツール(Mermaid・draw.io・Miro)を「AIとの相性」という軸で比較し、Access移行の現状整理で当社がどう使い分けているかまで具体的に紹介します。図の描き方そのものより、As-Is/To-Be業務フローの書き方で整理した内容を、どのツールに乗せると速いかという話です。

なぜ「AIとの相性」でツールを選ぶのか

以前は、作図ツールの良し悪しは「図形が豊富か」「見た目がきれいか」で語られていました。いまは事情が変わっています。ChatGPTやClaudeのようなAIに「この業務の流れを図にして」と頼むと、図そのものではなく図を表すテキストを返してくることがよくあり、そのテキストをそのまま図にできるツールなら、下書きが短時間で手に入るからです。

つまり、AI時代のツール選びで効くのは「テキストで図を書けるか」「そのテキストをAIと何度もやり取りしやすいか」です。図形をマウスで一つずつ置く操作が中心のツールは、見た目は自由でも、AIが図を直接いじりにくいぶん往復が遅くなりがちです。ここが選定の分かれ目です。

3ツールをAI相性で比較する

ツール図の作り方AIとの往復共同編集保存形式・料金向いている場面
Mermaidテキスト(専用記法)を書くと図になる速い傾向(AIが記法を直接出力・修正できる)テキスト共有ベーステキスト。OSS版は無料(MITライセンス)下書きの量産、Wiki・READMEへの埋め込み
draw.io
(diagrams.net)
図形をマウスで配置。テキスト(XML)でも編集可普通(AI生成にも対応するが清書向き)クラウド保存で共有XML(.drawio)。無料清書、複雑なレイアウト、既存資料の作り込み
Miroホワイトボードに付箋・図形を貼る普通(AI機能あり。ブレスト向き)強い(多人数が同時に書き込める)クラウド。無料プランあり・有料で拡張ワークショップ、現場を集めた洗い出し

Mermaidは公式サイトが「テキストとコードで図を作る」とうたうとおり、記法を書くと図が描かれるツールです(OSS版はMITライセンスで無料。ホスト型サービスには有料プランもあります)。draw.ioは公式サイトが「無料・登録不要・オープンソース」を掲げ、ファイルはXML(.drawio)で保存されます。Miroは複数人がひとつのボードに同時に書き込めるオンラインの共同作業スペースです。料金や無料枠の条件は変わることがあるので、導入前に各社公式で確認してください。

Mermaid:AIとの往復がしやすい

Mermaidは、次のようなテキストを書くと、そのまま業務フロー図になります。人が書いてもよいですが、真価はAIに書かせたときに出ます。

flowchart TD
    A[受注メール受信] --> B[受注入力フォームに登録]
    B --> C{在庫あり?}
    C -->|あり| D[納品書を発行]
    C -->|なし| E[発注処理へ回す]
    E --> D

AIに頼むときは、出力形式をMermaidに指定するのがコツです。図の中身を直したくなったら、返ってきたテキストを一部書き換えるか、AIにそのまま修正を頼めます。マウス操作を挟まないぶん、何度でも直せます。

次の業務手順を、Mermaidのflowchart記法で図にしてください。
分岐(在庫の有無など)は菱形で表現し、図だけを
コードブロックで出力してください。

【業務手順】
1. 受注メールを受け取る
2. 受注入力フォームに登録する
3. 在庫を確認する。あれば納品書を発行、なければ発注に回す

できたテキストは、Mermaidに対応した環境(オンラインのプレビューや、GitHub・対応するWiki/ドキュメントツール)に貼れば図として表示されます。図と文章を同じ場所で管理できるので、Access移行前の業務フロー調査で集めた情報を1か所にまとめやすいのも利点です。弱点は、GUIで図形を自由配置するツールに比べると細かい見た目の調整がしにくいこと。位置やデザインを作り込むより、素早く骨組みを固める用途に向きます。

draw.io:清書と作り込みに強い

draw.ioは、図形をマウスで置いて線でつなぐ、昔ながらの作図ツールに近い操作感です。登録不要・無料で使え、作った図は自分のGoogle DriveやOneDrive、社内の共有フォルダに保存できます。ファイルの中身はXML(.drawio)なので、非圧縮で保存すればテキストとして開いて差分を確認したり、バージョン管理に載せたりもできます(既定では図データが圧縮されることがあるため、差分を取りたいときは非圧縮での保存を選びます)。

AIとの相性で言えば、Mermaidほど往復は速くありません。ただし、Mermaidで作った骨組みを清書して体裁を整えたい、複雑に枝分かれするフローをレイアウト込みで作り込みたい、といった仕上げの工程では強みが出ます。当社では「Mermaidで骨組み→draw.ioで清書」という流れを取ることがあります。取引先に見せる資料など、見た目が問われる場面はdraw.io側に寄せる、という切り分けです。

Miro:現場を集めて一気に洗い出すとき

Miroは、オンラインのホワイトボードに付箋や図形を貼って、複数人が同時に書き込めるツールです。強みはリアルタイムの共同編集で、離れた拠点の担当者を集めて「この業務、実際はどうやってる?」を洗い出すワークショップに向きます。AI機能も備えていますが、Miroの本領は精密な清書よりも、みんなで出し合う発散の場です。

業務フローは、一人の頭の中だけでは正確に描けないことがよくあります。特に例外処理や、担当者しか知らない手作業は、集まって話すと初めて出てきます。誰に何を聞くべきかは現場ヒアリングシートの作り方にまとめてあります。Miroで発散したあと、要点をMermaidやdraw.ioで清書する、という二段構えが現実的です。

結局どれを選べばいいか

迷ったら、次の基準で選んでください。

  • AIにたたき台を量産させたい → Mermaid。テキストで往復できるのが最大の武器
  • 取引先や社内提出用にきれいな図を仕上げたい → draw.io。清書とレイアウトの自由度
  • 複数人で集まって業務を洗い出したい → Miro。同時書き込みの共同編集

3つは競合というより役割分担です。当社の現状整理では、Miroで発散 → Mermaidで骨組みを固める → draw.ioで清書、という順に使うことが多いです。全部を使う必要はなく、社内で完結する下書きだけならMermaid一つで足りることが多いです。AIに質問役をさせて業務フローそのものを引き出す進め方はAIに質問されながら業務フローを整理する方法で解説しています。

Access移行での使い分け

Access移行では、テーブルやVBAの構造を調べるだけでは「人がその画面で何をしているか」が抜け落ちます。そこを業務フロー図で補うわけですが、目的によってツールを変えると無駄がありません。

現状把握の初期は、とにかく速く形にしたいのでMermaidでAIにたたき台を出させます。画面の操作そのものは、スクショ×AIで設計ガイドを作る手順のようにスクリーンショットから起こし、業務のつながりはフロー図で押さえる。関係者が多い業務はMiroで集まって洗い出し、最後に移行提案用の資料としてdraw.ioで清書する——このくらいの割り切りで十分回ります。

ツールはあくまで下書きを速くする道具で、どの業務を優先して移すか、どの例外を仕様として残すかの判断は、現場を知る人にしかできません。当社では、こうした業務フローの整理から移行相談用の資料づくりまで支援しています。何から手をつければいいか分からない段階でも、無料の解析可否チェックから相談できます。

よくある質問

Q. プログラミングの知識がなくてもMermaidは使えますか。

記法を一から覚える必要はありません。AIに「Mermaidのflowchart記法で書いて」と頼めば、多くの場合そのまま図になるテキストが返ってきます。まれに構文エラーが出ますが、そのときはエラー文をAIに貼って直しを頼めば、たいてい修正できます。ゼロから書くより、AIの出力を読んで直せるようになれば十分です。

Q. 無料で使えますか。

MermaidのOSS版はオープンソースで無料(ホスト型サービスには有料プランもあります)、draw.ioも無料で使えます。Miroにも無料プランがありますが、同時に編集できるボード数などに制限があり、編集できるボードを増やすなどの拡張には有料プランを検討することになります。料金や無料枠の条件は変わることがあるので、導入前に各社公式サイトで確認してください。

Q. AIが出した業務フロー図は、そのまま信じて大丈夫ですか。

下書きとしては使えますが、そのままは危険です。AIは説明していない分岐や例外を推測で埋めることがあります。図ができたら、実際に業務をしている人に見せて「この分岐、本当にこれで合っている?」と確認する工程は省けません。AIに任せてよい範囲と人が決める範囲の線引きはこちらの記事で整理しています。

Q. どれか一つに絞るなら何がいいですか。

社内での現状整理が主な目的なら、まずMermaidをおすすめします。AIとの往復がしやすく、テキストなので共有も管理も軽い。清書やワークショップが必要になった段階で、draw.ioやMiroを必要に応じて足せます。

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